筆者の頭頂部に、まだそれなりに毛が生えていた頃・・・
女性が隣に座るような店は昔からあまり好きではなく、もちろん男性はお断りだが、ショットバーにひとりで、もしくは友人や後輩と2人で飲みにいくのが好きだった。
お酒はラム。時々スコッチかバーボンもしくはコロナビールや黒ビール。
友人や後輩と静かに飲むのが楽しく、またひとりでマイペースで飲むのも楽しかった。
バーは大抵マスター。色気も何もないが、学生時代から好きだった『ハートカクテル』に出てくる「ジェシィの店」もどきの店が好きだった。もっとも黒人スタッフはいないが。
http://www.youtube.com/watch?v=ZO4UIeUnP4U&feature=related
当時勤めていた会社からの帰り道、週に1、2回は通っていたショットバーがあった。
その店はかっこいい女性が1人で切り盛りしており、店にはいつもジャズやレゲエ、ソウル(韓国の首都ではない。念のため)などの音楽が流れていた。
ちょっとおませな(笑)筆者は、よくわからないくせにその店で流れる音楽を聴き、曲名やアーティストについてママさんや常連客に尋ねてはすぐ忘れ、いまでも覚えているのはボブ・マーリーくらい。
http://www.youtube.com/watch?v=Ou5pzKuKP8w&feature=PlayList&p=D230BEE0D195042B&playnext_from=PL&index=0&playnext=1
http://www.youtube.com/watch?v=2ohGXCoQ_3o
当時、祖父が他界、時期を同じくして祖父の経営する会社は倒れ、さらには失恋もして、かなり落ち込んでいた。
ほとんどすべてを失い、銀行には追われなくなったもののほとんど誰も近寄って来ない状況にあって、日々を無為に過ごしていたような気がする。
自宅では祖母の手前ムスッと不機嫌な顔をするわけにもいかず、帰宅前にその店でしばし気持ちの切り替えの時間に充てていたものだ。
ラムやバーボンのロック、時にはラム・コークを飲み、紫煙をくゆらせながら意味不明な音楽を聴き、時々かっこいいママさんと話す・・・・・・
その人は筆者より10ほど年上で、決して客に媚びることもなく友人に接するかのごとく、気楽な会話を楽しませてもらった。
常連客も結構個性的な人が多く、筆者の知らない世界の話を聞いたりして、1,2時間、長い時には深夜までその店で過ごしていた。
前の会社を退職する時には、諸々の事情を理解してくれていたそのママさんが「まあ、あなたならなんとかなるよ。大丈夫!」
そういってくれたのが嬉しかった。
退職した日、「お疲れ様!」と笑顔で迎えてくれ、「いつもの」・・・・・何やったっけ?忘れた(笑)・・・・・何かを飲みながらしばし時間を過ごした。
その後現在勤めている会社に就職したのだが、時々遠回りをしてはその店に立ち寄り、近況を報告したり懐かしい常連客とあまりわからないマニアックな音楽の話をしたりしたものだ。
筆者とは全く違った人生を歩み、色々と知らない話をしてくれたり悩みを聞いてくれた彼女は、お姉さんのようでもあり憧れでもあった。
しかし残念なことに、そのお店は筆者が転職してわずか2年ほどで閉店してしまったのだった。
元気にしておられるだろうか?
今ではすっかり禿げ上がり昔のように飲み歩くこともなくなったが、たまにはのんびりと飲みたい時もある。
「ママさんの店」も「ジェシィの店」もないが、ここならゆっくり気兼ねなく飲める。

近鉄・布施駅から徒歩約5分。
ちょっと右翼なマスターがいる店。
週末(以外も)はゆっくりと山田バーで過ごそうじゃないか。
来週か再来週あたりに行く予定。


by 二代目弥右衛門
謹賀新年